知っておきたいパキコロイド [MB Oculista no.150]

知っておきたいパキコロイド [MB Oculista no.150]

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商品詳細

加齢黄斑変性の発症メカニズムとして注目されている、脈絡膜の肥厚を特徴とするパキコロイドについてエキスパート達が深堀り解説!
パキコロイドという概念が登場してきた背景や、OCT・ICGAを用いたパキコロイド疾患の代表である中心性漿液性脈絡網膜症の病態などについても、詳しくまとめています。

パキコロイド概論
山城 健児
パキコロイド疾患は脈絡膜の肥厚を特徴とした疾患群で,中心性漿液性脈絡網膜症,パキコロイド色素上皮症,パキコロイド新生血管症が含まれる.
脈絡膜画像評価とパキコロイド船津  諒
代表的な脈絡膜の評価法として,OCTとICGAがある.眼科検査の発展に伴い,OCTやICGAを用いた網羅的な脈絡膜解析が可能となり,パキコロイド疾患の病態解明や診療に貢献してきた.
強膜とパキコロイド寺尾 信宏
中心性漿液性脈絡網膜症眼は正常眼に比べて強膜が有意に厚いことから,強膜が渦静脈うっ滞を誘発する可能性がある.
渦静脈吻合とパキコロイド松本 英孝
パキコロイドでは高頻度に渦静脈吻合が形成され脈絡膜分水嶺が消失する.これはパキコロイドの病態に渦静脈うっ滞が関与することを示唆している.
網膜色素上皮下の脂質沈着とパキコロイド安川  力
パキコロイドは,(1)30代からのRPE直下の脂質沈着と(2)酸化ストレス下のRPEの局所萎縮の組み合わせで,VEGFの発現量と動態の変化が脈絡膜血管の透過性亢進を引き起こした結果と考える.
2-hit theoryとパキコロイド齋藤 理幸
CSCの病態には脈絡膜循環における「うっ滞」と「過灌流」という2つの主要な異常が深く関与していると考えられ,「2-hit theory」は,これらの要因を統合的に説明する仮説である.
超広角OCTとパキコロイド丸子 一朗
超広角OCTを用いた中心性漿液性脈絡網膜症を含めたパキコロイド疾患の構造的特徴と病態理解の最新知見を解説する.
超広角ICGAとパキコロイド川村 昭之
超広角インドシアニングリーン蛍光眼底造影(ICGA)から見た中心性漿液性脈絡網膜症の病態について解説する.
色素上皮剝離とパキコロイド古郷 貴裕
広角SS-OCTのEDIを用いた検討により,パキコロイド疾患(CSCやPCV)におけるPEDの形成には渦静脈の血流異常が強く関与する可能性が示唆された.
黄斑新生血管とパキコロイド片岡 恵子
パキコロイド新生血管症(PNV)はOCT angiographyにより早期の診断が可能である.治療は,抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬であるが,抗VEGF薬併用半量光線力学療法(PDT)が有効な例もある.

商品仕様

著者 丸子一朗/編
出版社 全日本病院出版会
発刊年 2025年9月